原題が、「親切の５つの副作用」の本を読みました。邦題が「親切は脳に効く」。
著者がイギリスの大手製薬会社に勤務していたので、「副作用」という言葉を使いたかったとか。
この本は、オキシトシンというホルモンの効果を書いたものです。
オキシトシンは、愛のホルモンで、肌と肌が触れあったり、人に親切にしたりすると分泌されます。
そして、その効果は、
１，親切は、幸せをもたらす
２，親切は、心臓と血管を強くする
３，親切は、老化を遅らせる
４，親切は、人間関係をよくする
５，親切は、伝染する
のだそうです。
このホームページでも、
他の人を助けて、自分の願望実現のパワーを飛躍的に高めあう仲間になりましょう
https://www.radiance.gr.jp/knowledge/meditation/ritariko/
で、紹介した「ヘルパーズ・ハイ」と同じようなものです。
１，親切は、幸せをもたらす
「親切の５つの副作用」の中に、
「瞑想」をするだけで、脳内に劇的な変化が起きる
と言う章がありました。
ソニック・メディテーションの瞑想セミナーでも、取り扱っていますが「慈悲の瞑想」をすると
脳内の「積極性」と「思いやり」と「共感」を司る領域に物理的な変化が生じるという研究があります。
「慈悲の瞑想」は、ソニック・メディテーションの瞑想セミナーでは、
額の辺りにある第３の目とも言われる第６チャクラを開く3つめの瞑想でおこないます。
https://www.radiance.gr.jp/flow/meditation/lightbody/#ch6
「慈悲の瞑想」は、
自分が幸せになっている様子
私の親しい人が幸せになっている様子
私の嫌いな人が幸せになっている様子
私を嫌っている人が幸せになっている様子
生きとし生けるものが幸せになっている様子
をイメージします。
自分や自分の親しい人が、幸せになっている様子は容易にイメージできます。
しかし、自分の嫌いな人や、自分を嫌っている人が幸せになっている様子はイメージしたくないようです。
また、自分の嫌いな人はいませんとか、自分を嫌っている人はいませんという人もかなりいます。
「慈悲の瞑想」を続けていくと、自分と周りの人への捉え方が変化していきます。
更に他の瞑想もしつつ、世の中の仕組みや宇宙の仕組みに気付いていくと、生きとし生けるもの全てに感謝の思いが湧いてきます。
ノースカロライナ大学チャペルヒル校のバーバラ・フレドリクソン心理学教授が行った研究では
１３９人が７週間にわたり毎日「慈悲の瞑想」をしました。
その結果は
●プラスの感情を経験する回数が増えた
プラスの勧請とは、愛、喜び、感謝、満足、希望、誇り、関心、楽しさ、畏敬の念などです。
●気分が前向きになり、目的意識が高まり、自分の人生を自分でコントロールする力が高まった。
●人間関係の質が向上し、より健康になり、人生の満足度が高まった。
●前向きな気持ちが、更に前向きな気持ちを生んだ。
「共感」が「思いやり」に発展し、さらに「親切」へと繋がっていきます。
「共感」とは、「私は、あなたの気持ちを一緒に感じています。」とういことで、
「思いやり」は、慈悲や情けのことで、共感より大きな感情です。
「私は、あなたの痛みを感じています。私はあなたと共にいるけれど、私はあなたが苦しみから解放されて欲しいと願っています。」と言うことだそうです。
思いやりの気持ちを抱いていると、やがて「親切」という花が咲くのだそうです。
瞑想ではありませんが、イギリスのヨーク大学では、思いやりに関する次のような研究がされました。
７１９人のボランティアを募り、思いやりある行動をするグループと、そうでないグループに分け、一週間続けました。
その後の６ヶ月間の間、思いやりのある行動をしたグループの人は、幸福感が高まり、自尊心が高まり、幸福感がうまれたのだそうです。
２，親切は、心臓と血管を強くする
親切をすると、オキシトシンが分泌されます。
そのオキシトシンの効果は、一酸化窒素と心房性ナトリウムペプチドという血管拡張剤を作り、血液中に送るのだそうです。
すると、動脈に、臓器にたくさんの血液が流れるようになり、血圧も下がり、心臓発作を予防できるのだそうです。
更に、オキシトシンを増やすには
１，高揚感を感じる
高揚感とは、親切などの道徳的に美しい行為を目にしたときに感じる温かい気持ちです。
２，人を慰める
慰めた人にも、慰められた人にもオキシトシンが増えます。
３，温かい気持ちのやり取りをする
親切を目撃したり、経験したり、してあげたり、してもらったりすると、オキシトシンが増えます。
４，友人や愛する人を支える
困っている友人や愛する人を助けるとオキシトシンが増えます。
５，心で思う
愛する人のことや、親切や人と繋がった経験、暖かいやり取りの思い出をただ愛おしく思うだけでオキシトシンが増えます。
６，ハグをする
ハグは、体を近づけるだけでなく、気持ちも近づけてくれオキシトシンが増えます。
ストレスを感じるとフリーラジカルが発生し、酸化ストレスと炎症が起こるが、
オキシトシンが、それらを抑えます。
３，親切は、老化を遅らせる
お爺ちゃんが、両親が、長生きだと自分も長生きする。長生きは遺伝だと思っている人が多いのです。
しかし、遺伝よりも生活習慣の方が大きく影響します。それを遺伝と思ってしまうのは、下記の理由からです。
私達は、両親や祖父母から、多くのことを学びます。
何を食べるかは、親が出す食事から学びます。
健康な両親からは健康な子供が育ち、健康な大人になる傾向があります。
甘いものが好きな人は、両親か、どちらかの親が甘い物好きです。
運動をする親は、運動をしない親よりも、子供に運動をすすめる傾向が強い。
心の持ち方や、他人との関わり方、人間関係の作り方は親から学びます。
老化の７つの原因
１，筋肉の衰えと退化
カリフォルニア大学バークレー校の研究者は、幹細胞が筋細胞に分化するときにオキシトシンが必要であると発表しています。
２、迷走神経の活動低下
迷走神経は、体の中を走り回っている神経のことで、子供頃に活発に働き、老化とともにその働きは低下していきます。
ノースカロライナ大学チャペルヒル校の心理学者のバーバラ・フレドリクソン教授は、
「慈悲の瞑想」の６回の週一に行われる講義に参加し、瞑想を実践した６５人の生徒と、
その対照となる瞑想をしない生徒の迷走神経の活動性を測定した。
慈悲の瞑想をした生徒の迷走神経の活動は大きく増えていました。
対照グループでは、変化がなかった。
３，慢性的な炎症
ある研究では、「慈悲の瞑想」を６週間実践した３３人の炎症レベルと、瞑想を行わなかった２８人の炎症レベルを比較した。
６週間後、瞑想を行った人たちは、行わなかった人たちよりも炎症のレベルが大きく低下した。
４，酸化ストレスの発生
2010年の「実験皮膚科学」誌に、発表された実験によると、オキシトシンは、皮膚細胞を健康に、若く保つのに必要という結果を示しました。
人に対する気持ちや、人の扱い方によってオキシトシンのレベルを上げておけば、肌の老化が早まるリスクを防げるのです。
５，一酸化窒素の減少
一酸化窒素は、血液循環を健康に保ち、臓器に血液や栄養分が届くようにしているため、健康を維持し、老化を防ぐ上で重要です。
親切をするとオキシトシンが発生し、オキシトシンは一酸化窒素を作るのに役立ちます。
2005年に「一般精神医学公文書」誌に発表された実験によると「慈悲の瞑想」を20分行うと、一酸化窒素の濃度が大幅に上がったという結果を示しました。
６，テロメアの短縮
マサチューセッツ総合病院のエリザベス・ホッジさんは、慈悲の瞑想の経験者１５人と、同年代で瞑想経験のない２２人のテロメアの長さを測った。
瞑想の経験者は４年間毎日瞑想をしていて、平均で５１２時間、愛と思いやり、新設を感じる瞑想を行っていた。
瞑想している人は、していない人よりもテロメアが長かった。
７，免疫老化
アメリカのハートマス研究所で、「５分間の誰かを思いやる気持ちを維持する」その前後の免疫グロブリンの量を量りました。
すると、誰かを思いやった後の免疫グロブリン量は増えたばかりでなく、その量が元に戻るまでには、６時間かかかったそうです。
４，親切は、人間関係をよくする
2016年の「応用生理学」誌の「健康と幸福」をテーマとする実験では、809人を「慈悲の瞑想」グループと、軽いエクササイズに参加知るグループに分けました。その後お金を渡し、慈善団体に寄付する機会を与えると、瞑想をしたグループの人の方が寄付をする傾向が強かったという結果が出ました。
「慈悲の瞑想」により、思いやりが深まり、心に余裕が出来、人助けを実行しやすくなることが分かりました。
５，親切は、伝染する
カリフォルニア大学リバーサイド校のジョセフ・チャンセラー氏の2013年の研究です。
実験の参加者を無作為に親切な行為をする人と、その行為を受け取る人と、何もしない対照グループに分けました。
親切な行為をする人も受け取る人も共に幸せを感じました。
さらに、親切な行為を受け取った人は、「恩送り」として、誰か別の人に親切にしました。
親切は伝染します。
ソニック・メディテーションの瞑想セミナー
https://www.radiance.gr.jp/light/
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