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怖れの本質
通常の意識状態で自分自身を探っていっても、本質がつかめないことは非常にたくさんあります。「自分のことは自分がよく知っている」ということは、この世界には当てはまりません。「自分のことは、実は自分が一番分からない」なのです。その例を一つ紹介しましょう。
Aさんは、仕事が成功しつつあると感じると障害が発生するということに悩んできました。
これを通常意識の自分が分析するに、今の自分が関わっているプロジェクトがうまくいかなかったらどうしよう、認められなかったらどうしようとプレッシャーを感じてしまうので実力を発揮できるチャンスを失ってしまう。だから、そのプレッシャーを感じないように自分自身を強くしようと言う結論に達し、様々な事を試してきました。
しかしうまくいきません。という訴えでした。
そこで、Aさんと分析を始めたところ、最初は、
自分が自分自身を社内で主張しようとすると自分はクビにされるかもしれない。
自分は実力を発揮し切れていないのではという怖れがある。
と言う、二つの原因があると言うことに、Aさんは結論づけたのです。
そこで、その思いを軽減するためには、どうしたら良いかと変性意識状態で言及しました。
催眠や瞑想状態の意識を変性意識状態といいます。
すると、Aさんは今の職場は上記のような状態で息苦しいので、辞めたいと言うことになりました。仕事を辞めるとなると経済的なところから見直したいというので、今仕事を辞めたら、今の蓄えで何ヶ月くらい生活できるかを、通常の意識状態で試算してもらいました。
その結果、10ヶ月という答えが出ました。
不景気ではあるが、10ヶ月もあれば新しい職場も見つかるだろうし、失業保険も申請できるので、さらに仕事を見つけるまでの猶予はあると言うことで、近日中に辞職願いを出したらと提案しました。
人は具体的な事を提示されると、今まで拒否していた現状に直面し、考えると言うことができます。そこで、Aさんは気づきました。
「自分が本当に怖れていたのは、その職場をクビにされるとか、そこにいたら実力を発揮できないではない」という事でした。
Aさんには薄々気づいていた自分の天職がありました。Aさんが常に心地よいと感じていたのは、人に何かを教えることでした。でも、それをスタートすることを怖れていたのです。
その職場を辞めることはできる。でも、辞めたら、その天職に就かねばならない。就いたら、人に教える事を始める。人に教えるのは良いのだが、教えると言うことの延長線上には、その教えたその人の人生の一端を負わなければならない。それにはそれなりの責任が生じる。Aさんは、その責任を怖れていたのです。その怖れから逃げ回っていたのです。
本来の自分自身は教えるという事の責任への恐怖を感じていたのです。
しかし、通常の意識状態のAさんは、職場での能力の発揮や自己主張への怖れを感じていたのです。
それに気づいてから、Aさんは、現在の自分の仕事を快適にこなせるようになりました。さらに、自分の天職のために、教えるということに対しての怖れへの解消についての行動も始めました。
Aさんは、これまでの活気を取り戻すことができたのです。
通常の意識状態では、いくら探求しようと思っても、その本質を探ることは不可能です。これは意識の仕組みなので、皆さんが非常に気丈でも、一人ではどうしようもすることができないのです。催眠や瞑想をつかっての洞察によってのみ、解決が可能なのです。
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